ペーパーとエッセイの参考文献をササっと見つけるコツ

参考文献はライティングだけでなく、授業中の発言でも重要な役割を持ちます。自分の意見がただの空想ではなく、強い根拠が元になっていることを証明するためのものです。僕はペーパーやエッセイを書くにあたり、ほとんどの時間を参考文献を見つけるのに使います。構成や文法、スペルが完璧であっても、参考文献が弱いと非常に内容の薄いものになってしまいます。今回はペーパーやエッセイを書くにあたり必要な参考文献の探し方についてコツをまとめます。

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1. 何のデータを調べるのか具体的に決める

自分の意見が何なのか明確にすること

忘れがちなのが、ペーパーやエッセイに求められるのは自分の意見だということです。教科書や論文、Webサイトから引用して根拠を示したとしても、自分の意見がなければただ他の人の意見を紹介したにすぎません。まず初めに自分の意見が何なのかを明確にしてから根拠となる文献を探すことが重要です。

例えばプロサッカークラブの認知度を上げるための課題について考えます。自分の意見がない人はGoogleでただ漠然と「soccer club increase brand awareness(サッカークラブ 向上 ブランド認知度)」などと検索をしてしまします。このような検索をすると個人のWebサイトばかりが出てきますし、実際に改善できたデータはまず得られません。

一方で、スタジアムに来た観客へのノベルティ配布やソーシャルメディアを利用した試合情報やイベント情報の告知など、具体的な意見があれば「soccer club Instagram increase followers(サッカークラブ インスタグラム フォロワー増加)」のように踏み込んだ検索できます。必要なデータはピンポイントで検索しないと見つかることはないです。

 

関連するデータを探すこと

野球のスタジアム運営でかなりの収益が出たデータがあったとしても、それをサッカースタジアム運営に適用することはできません。また、参考文献の発行年も重要であり、5〜10年前のデータでは古すぎます。参考までに3〜5年前の論文では、ソーシャルメディアに関してFacebookが最も有効であると述べられていることが多いですが、最近の論文ではInstagramとSnapchatでプロモーションするほうが効果的だと述べられていることが多いです。日付を考慮しないで論文を引用してしまうと信憑性に欠けてしまうこともあります。

 

最低でも2つ以上の事例から引用すること

MLBのヤンキースがInstagramのハッシュタグキャンペーンでフォロワー数を増やしたことから、MLBではInstagramを利用したマーケティングは有効であると言うことは少し話が飛びすぎています。レッドソックスやドジャース、マリナーズなどもInstagramで成功した事例があればそれは有効な根拠になります。

 

2. 学会誌(Academic Journal)か本で調べる

エッセイやペーパーの参考文献には学会誌か本を引用するのが一般的です。教授から課題の参考文献に関して、Academic Journalから5つ以上引用しなさいなどの指示があると思います。Academic Journalに書かれているデータは必ずprimary dataかsecondary dataなので信憑性があります。

大学専用のWebサイトで調べる

大学は色々な学会と契約しているので、専用のWebサイトで検索すれば契約している学会の論文を読むことができます。利用するには学生番号とパスワードが必要なので、学生でないと使用できません。大学によって契約している学会や論文の数が違いますので、有名大学や私立大学などは恵まれていると思います。

 

無料の論文検索サイトを使う

自分が探している論文が見つかったとしても、それを出版している学会が自分の大学と契約しているとは限りません。しかし、学会の論文を読むためには高額な費用を払わないといけないので、簡単には利用できません。そんなときには無料のサイトを有効活用します。参考までに僕がよく使うのは「Science Direct」と「Google Scholar」です。

 

Googleで検索する

僕が一番利用するのはGoogleです。検索ワードに「journal pdf」を末尾に入れることで、検索結果には学会誌だけが表示されるようにします。サッカークラブの例では「soccer club instagram increase followers journal pdf」です。「journal pdf」を含めないと個人や会社のWebサイトばかり表示されるので良くないと思います。

 

3. 論文から素早く引用すべき箇所を見つける

要旨(Abstract)を読んで内容の関連性を判断する

論文の要旨(Abstract)には論文を書いた目的や行ったリサーチの結果などが書いてあります。この要旨の段階で書かれている内容が自分の探しているものと異なればすぐに読むのをやめます。先ほどのインスタグラムを使用したサッカークラブのブランド認知度をあげるケースでは、論文の目的がサッカークラブにおけるインスタグラムを利用したプロモーションの効果を分析することであり、リサーチの結果にフォロワー数の増加などが読み取れるデータがあることが必要になります。

 

結論(Conclusion)から筆者の意見を読む

Abstractから自分の探している内容であると判断できたら、次に最後の結論まで飛びます。そこに論文の目的とリサーチの結果に対する筆者の意見が書いてあります。この筆者の意見が自分の意見と一致していれば参考文献として引用できます。先ほどの例では、サッカークラブのブランド認知度を向上するためにインスタグラムのキャンペーンは効果的であるというのが筆者の意見の場合です。

Abstractで自分が探している内容の結果が書かれていても筆者が反対の意見を述べることもありますので、Abstractだけでは判断はできません。Conclusionで自分の意見が筆者のと異なる場合は再度別の論文を探します。

 

結果(Result)と議論(Discussion)から具体的なデータを引用する

Conclusionで自分の意見が筆者のと同じであれば、具体的なデータをResultかDiscussionのセクションから引用します。データがないと、Aという筆者がインスタグラムのプロモーションが効果的だと言っていますとなっていまい説得力がありません。あるサッカークラブがインスタグラムを使って選手や試合の情報を流したところ、1ヶ月間でフォロワー数が1,000→45,000になったので、インスタグラムは有効ですと述べるほうが説得力があります。

 

4. 実例から見る参考文献の探し方

これまで説明したことを踏まえて、実際に参考文献を探してみます。課題は「プロ野球の試合で来場者数を改善するために有効なマーケティング戦略」です。

 1. 自分の意見を持つ

選手のバブルヘッド(首振り人形)を試合を見に来た人に配布する。これは僕がヤンキースの試合を見に行ったときにチャップマン(世界最速ピッチャー)のバブルヘッドを貰って嬉しかった経験からきています。

 2. 具体的に踏み込んで検索する

「effect bobblehead giveaway pdf journal」でGoogle検索します。

一番最初に表示されたのは「The Effects of Promotions on Attendance at Major League Baseball Games」であり、関連がありそうです。また、「The Journal of Applied Business Research」という学会誌なので信頼性もあります。

 3. Abstractで論文の目的とそれに対する結果を確認する

まず、論文の目的がプロ野球の試合における来場者数増加のためのプロモーションを考察することであり、リサーチの結果がバブルヘッドを使ったプロモーションが効果的であることが書かれているのかを確認します。

「The determinants of attendance at professional sporting events come from a variety of team- specific, game-specific, and stadium-specific factors. Using data from the 2,431 major league baseball games played during the 2005 season, this study employs a multivariate regression model to determine the effect that the previously mentioned factors have on game attendance. The focus of the study is on the effect that promotions, such as product giveaways, have on attendance. The findings of this study indicate that having a promotion at a game increases attendance by about 1,532 fans. The findings also indicate that both the timing of a promotion and the type of promotion is important. Specifically, promotions held on weekends have a much smaller impact on attendance than promotions held during the week, with promotions held on Friday or Sunday having a particularly small effect. In terms of the type of promotion, this study finds that bobblehead giveaways have by far the largest impact on attendance and that several types of giveaways actually have no effect on attendance.」

この文章の中にある、「The focus of the study is on the effect that promotions, such as product giveaways, have on attendance.」が論文の目的であり、来場者へのプロモーションの効果に注目すると書かれています。その結果として「this study finds that bobblehead giveaways have by far the largest impact on attendance」の文章が示すように、バブルヘッドが来場者数に最も影響があったと述べられています。Abstractの内容が調べている内容と一致しているので、次はConclusionに飛びます。

 4. Conclusionで筆者の意見を確認する

「The findings of this study suggest that marketing managers and other team officials responsible for planning and scheduling promotions have a powerful tool that they can effectively use to increase attendance at their team’s baseball games. The findings imply, however, that they need to be selective in the timing of the promotions and the types of promotions they offer. This study’s results indicate that weekday promotions generate much larger increases in attendance than weekend promotions. Additionally, the results indicate that certain types of promotions attract additional fans to the stadium in large numbers, but other types of promotions fail to increase attendance above what would occur in the absence of a promotion. The largest positive impact on attendance came from bobblehead, textile product, and memorabilia promotions.」

Conclusionの一部になりますが、最後の文章の「The largest positive impact on attendance came from bobblehead, textile product, and memorabilia promotions.」にバブルヘッドが最も来場者数に影響力があったと書かれています。筆者の意見がわかりましたので、最後に具体的なデータをResultのセクションから見つけます。

 5. ResultかDiscussionから具体的なデータを引用する

「One thing marketing managers must consider is the type of promotion to offer. The largest attendance impact accompanied a bobblehead promotion, which attracted 5,522 more fans than games without a promotion. Textile products and memorabilia promotions, the second and third most effective promotional types, increased attendance by about 2,600 and 2,470 fans, respectively.」

「The largest attendance impact accompanied a bobblehead promotion, which attracted 5,522 more fans than games without a promotion.」の文章から、バブルヘッドを配布した日はしなかった日に比べて5,522人も多くの来場者があったと書かれています。このことから、バブルヘッドを配布するプロモーションは有効であるという意見に根拠があることが示せました。ただ調べたことを自分の意見にするのではなくて、まず自分の意見を持ち、それを補足するための根拠を見つけるという根本的なことが大切です。

 

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