ニューヨークのWebデザイン会社で経験したマイ・インターンのような日々

日本で「マイ・インターン」を見たときから憧れていたニューヨークでの仕事と生活。映画と同じようにWeb関係の仕事をし、仕事後や休日はレストランや公園に行って充実した時間を過ごすことができた。今思うとまさしくニューヨークという舞台で映画と同じような経験をすることができた。今回は僕が経験したインターンについてまとめます。

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Webサイト作成

僕がインターンをした会社はマンハッタンにある社員数が5〜7人くらいのスタートアップ。企業向けのWebサイトを作っていて、クライアントはプレミアリーグのサッカークラブから中南米のサイクリングクラブ、ニューヨークの料理レシピサイトなど本当に幅広い。サイトの言語も英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語まで使用する。サイトは基本的にWordPressで作成するが、たまにSquarespaceやMagentoも使用する。

プロジェクトを丸ごと担当

サイトのレイアウトやページ構成を考えるところから始まり実装、ドメイン取得、サーバーホスティング、SEO対策までプロジェクト全体を丸ごと担当するので、サイトを公開したときは本当に感慨深かった。最初は他の人のプロジェクトの一部を担当する形でサイト作成について学んだ。ワインのサイトの写真をPhotoshopで100枚くらい編集したり、スポーツ用品サイトの新商品ページを作ったり、既存サイトのバックアップ・リンク切れのチェックをしたり、スマホ・タブレットへのレスポンシブル対応をしたり、HTMLとCSSを使ったレイアウト修正をしたり、サイトを作る上で必要な作業を数多くこなした。このおかげでサイト作成の技術を身につけることができ、同時に自分ならどうやってサイトをかっこよく魅せるのかも考えるきっかけになった。小さなサイト作成から徐々に任されるようになり、わりとセンスがあったようなので中堅プロジェクトまで任せてもらえた。実力が一番の世界なので英語のレベルや学歴はよりも良いサイトを作れる人からプロジェクトを任されていった。このインターンのおかげでWordPressサイトであれば自分一人で作ることができ、サーバー運用・SEO対策まで一通りのことができるようになった。

僕がメインで担当したのはフランスのサイクリングチームのサイト2つ、カンボジアのTukTukという個人タクシーサイト、マンハッタンの化粧品販売サイト、ナイジェリアにあるワールドカップ機関のサイトで合計5つ。この中でもTukTukの個人サイトは評判がかなり良かった。サイトのレイアウトと機能がカンボジアにマッチしているだけでなく、依頼主が写真家でもあるため提供された写真はどれも一流のものばかりでサイトの見栄えが格段に良かった。

Webデザインのトレンドを学んだ

同僚のブルガリア人の彼からは本当に多くのことを学んだ。パララックスやホバーによる動きのあるスクロール、サイトのトップペにショートムービーの背景やスライダーのアニメーションを取り入れたデザイン、見やすく・容量を抑えるためのHTML、CSSの書き方、優良なプラグインなど海外のトレンドを勉強できたのは大きい。自分でも色々な海外のサイトのレイアウトや機能、最近のトレンドについてたくさん勉強してそれを進行中のプロジェクトのサイトに使用してみて検証したりもした。

コミュニケーションはすべて英語

職場ではほぼ全員がネイティブの英語を話す。国籍はドイツ、アイルランド、オランダ、タイ、韓国、ブルガリアなどバラバラだが、みんな生まれたときから英語に触れているので母国語と同じレベルで話せるそうだ。プロジェクトマネージャーとは担当プロジェクトの進捗報告を何度も行ったり、急な仕事を依頼されるので頻繁にコミュニケーションを取っていた。また、週に2回全体ミーティングがあり、そこで自分の進捗報告をプロジェクターを使って行った。クライアントともサイトについての質問や修正をメールで頻繁にやり取りをした。こんな感じで仕事中は常に英語を使っていたのでそれなりに上達したと思う。ビジネス英語についてはミーティングやクライアントとのやり取りで自分の肌で学び、ボスからもネイティブが使う表現について教えてもらった。CS専攻でもなく英語も完璧でない自分が古株になると新しく入ってきたCS専攻のアメリカ人に英語で業務を教えていたことがあった。その時点ではボスは英語がネイティブでCS専攻のアメリカ人よりもこの会社で8ヶ月間インターンをしていてサイト作成も問題なくできる僕にまずプロジェクトを任せてくれた。やはり経験に勝るものはないと確信した瞬間だった。

職場の環境について

The Intern Film Locations – [otsoNY.com]

給料と勤務時間

無給のインターンではあったが、交通費として毎月100ドルを現金でもらった。僕は自転車で通勤していたのでそのお金は別に当てることができた。オフィスにはウォーターサーバー、ポット、コーヒーマシーンがあるので飲み物代もかからなかった。勤務時間については月〜金の9:30〜17:30であり、お昼休憩が12:30〜13:30までの1時間だった。きっちり図っていたわけではなく、12時に早めにとる人もいたり、知り合いと食べに行く人もいた。朝も僕は10分前には出勤していたが、他の人は10〜20分遅れることは当たり前だった。土日と祝日はお休みだった。

予定があれば午前中だけ働いたり、午後だけ働くこともできた。授業のある学生もいたり、レストランで働いている人もいたので勤務体系についてはフレキシブルだった。ボスやプロジェクトマネージャーが1週間の休みを取ったこともあったが、メールやチャットで連絡はいつでもどこでもできたり、サイト作成は自分の家でもできるのでこのような体系が許されていた。

アットホームなコミュニケーション

5〜7人くらいの職場なので、テレビの話題やスポーツ、それぞれの国の文化、大学の授業の話をみんなでよくした。一人が話し出すとみんなつられてしまう感じだ。オフィスでは常に音楽をかけていて、ジャズにしたり、レゲエにしたり、ジブリの曲に変えたりした。日本のアニメや曲が好きな人もいてPerfumeの曲を自分よりも知っていたのには驚きだった。PCにずっと向かう仕事なのでよい息抜きになった。昼休みには会議室でみんなでご飯を食べることが多く、そこでも色々なことを話した。大学院のときのクラスメートは会話が少なく他人に興味もなさそうだったが、この会社では人とのつながりの強さをすごく感じた。

スポーツ観戦・金曜日ランチ・飲み会

3ヶ月に一度くらいの割合で野球やアイスホッケーのチケットを会社が負担してくれた。マンハッタンの会社なので仕事終わりにヤンキースの試合をみんなで見に行った。また、同じ頻度で飲み会もあった。インターンの期間は3ヶ月間が多いので、3ヶ月もすると半分くらいメンバーが変わってまう。3ヶ月経つ頃には僕が一番の古株になってた。さらに金曜日の昼食は会社が負担してくれるのでみんなでランチに行った。金曜日は午前中にミーティングがあるので、ミーティングの最後の議題はいつも今日どこへ食べに行くかでだった。日本食、中華、コリアン、イタリアン、タイ料理などみんなでサイトで調べて美味しそうなところを探したのは楽しかった。そして金曜日の午後は週末に何をするのかを喋りあって残りの仕事は月曜日に回そうという流れでほとんど仕事をしなかったので、金曜日はほぼ休み同然だった。

採用フローについて

辞める人の穴埋め

アメリカの会社は常に一定の人数を保ち、誰かが辞めたときに新しい人を採用する。インターンは採用時に終了日を決定するのでその1ヶ月前に求人をIndeedなどのサイトに出す。僕がインターンをした会社では辞める人が新しい人に業務を引き継ぐので、最終月は通常よりも従業員が1人多くなる。

リクルートサイト・会社のホームページ・コネで申し込む

僕はIndeedやInternship.comから申し込んだが、会社のホームページにインターンの申し込みページがあることも多く、そこから直接申し込むこともできる。求人を載せると無給のインターンにも関わらず、すぐに世界中から応募が来るそうだ。僕がいた会社はニューヨークにある韓国エージェントとも付き合いがあるので1ヶ月間限定で韓国人がくることがたまにあった。ボスからWordPressでサイトを作れる人でインターンを探している人はいないかと聞かれたこともあったので、コネは使えればかなり有効だと感じた。

メール→電話面接→オフィスでの面接で採用

僕の場合は申し込み後に会社からメールがあり、サイト作成経験について聞かれた。日本の会社で働いていた時にサイト作成経験はないがデータ収集を経験したこと、WordPressの授業をアメリカの大学院で取ったこと、自分のブログをWordPressで運用していて、HTML、CSS、サーバー運用やプラグインについてはある程度知っていることを伝えた。

後日電話でボスとプロジェクトマネージャーと話をした。メールで聞かれたことと同じことを聞かれたので、そのまま同じことを伝えた。僕は電話での英語の聞き取りが苦手だったのでかなり緊張したのを覚えてる。

最後はマンハッタンのオフィスまで行って面接をした。ボスとは日本での仕事や大学での専攻、会社の仕事内容について話をした。プロジェクトマネージャーとはWordPressのページ作成や写真のアップロード、プラグインのインストールについて実際に目の前でテストされた。WordPressは日本語と英語の両方で使い慣れていたので問題なくできた。面接が終わって1ヶ月後くらいにメールで採用の連絡が来た。

採用の決めてはこのブログを見たことだったようだ。ページの投稿の仕方や写真のアップロード、プラグインの基本的な使い方がわかっていると判断されたのではないかと思う。実際、他のインターンはWordPressについてほとんど使ったことがない人もいたが、後から考えればブログ程度で覚えたことが採用側からは使える人材だと思われていたみたいだ。レジュメやメールにサイトのURLを載せておいたことが役に立ったので、ポートフォリオは積極的に伝えることをおすすめしたい。面接やレジュメよりも実際に作ったサイトからのほうがその人のスキルや経験について理解できることは多い。また、ボスとプロジェクトマネージャーが日本が好きということも採用された理由の一つだと思う。頻繁に日本食レストランに行ったり、日本に旅行に行ったり、日本のアニメや歌手のライブを見たりするそうだ。僕に関してはWordPressの経験と日本人であったことが有利に働いたと思う。

最後に

このインターンを通して、みんな人生を充実させることを一番に考えていることを強く感じた。そして人生を充実させるための仕事とプライベートであることも考えさせられた。同時にそれは僕が映画を見たときに感じたものと同じだった。僕がインターンをした会社が映画のような会社だったことは偶然ではあるが、マイ・インターンを見たことがある人に伝えたい。ニューヨークにはAbout The Fitのような会社が存在すると。

About The Fit

Toby’s Estate Coffee

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