【beo】60万円で良質なアカデミック英語が学べる最強のコース

2016年5月30日から7月14日までの約7週間、「beo」で大学院向けの英語学習をしました。7週間学んでみて、大学院クラスの論文の書き方やリサーチの仕方、プレゼンの方法、欧米式の授業スタイルなど多くのことを学び、経験することができました。

日本でこれだけ良質なアカデミック英語が学習できるコースは少ないので、この記事ではbeoのプリセッショナルコースの授業スタイルや学習内容についてまとめます。

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1. beoのプリセッショナルコース

Graduate Certificate(GC)コース

今回僕が受講したのは「beo Graduate Certificate(GC)」というプリセッショナルのコースです。このGCコースには3月~5月までのIELTSを中心に学習するコースと6月~7月までのアカデミック英語を学習する2つのコースがあります。僕は後半のコースに参加しました。

beoには「NCUK Pre-Masters Programme」という一定の成績で修了するとイギリス大学院への進学が保証されているコースもあります。

受講生の人数について。GCコースは毎年5〜10人くらいと少人数ですが、Pre-Mastersコースは20〜30人くらいと比較的多いです。

教室内での会話は日本人同士であっても英語が原則です。しかし、休憩時間には日本語で会話することが多かったです。

 

授業概要/スタイル

授業は「EAP」「Lecture/Seminar」「Research Method」の3つで構成されます。EAPはアカデミック英語のことで、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングのすべてで大学院で必要とされる英語を学びます。LectureとSeminarでは欧米式の授業スタイルを経験し、講師に対して自分の意見を述べることやトピックに関するディスカッション能力を身につけます。Research Methodでは修士論文を想定したリサーチ、論文作成、プレゼンを行います。

EAPは講師がテキストの内容を解説し、途中の問題を受講生が2人1組で解いて発表する流れが一般的です。Lectureは予め指定された論文について講師が解説し、自分の意見や不明点を講師や他の受講生に述べます。Seminarでは受講生が2人1組になってあるトピックについて議論します。その後、全体に対して議論した内容を発表します。Research Methodではリサーチの仕方について、テキストの内容を講師が解説し、重要なことや問題点について受講生が2人1組で議論、発表します。最後の授業では作成した論文のプレゼン(リハーサルも含む)を行います。

 

授業時間

授業日は月~金の10:00~17:00です。10:00〜12:00にEAPの授業(11:00に10分休憩)があり、12:00〜13:00まで1時間のお昼休憩があります。13:00〜15:00までLectureかSeminarの授業(14:00に10分休憩)があり、15:00〜17:00までResearch Methodの授業(16:00に10分休憩)があります。この流れが一般的ですが、曜日によっては組み合わせが異なる場合もあります。

10分休憩が1時間に1回あり、授業と授業の間にもあります。

 

コース料金

1. 入学金:32,400円
2. 授業料:553,550円
3. 管理費:3,320円
4. テキスト代:20,628円

合計:609,768円

 

アメリカやイギリスでプリセッショナルコースを受講する場合、現地での住居や食費などの生活費が必要なので、100万円以上はかかります。

また、授業内容も語学学校に近いので大学院で学ぶための英語を学習することは難しいと思います。授業時間も午前中や午後のどちらかといった場合が多いです。

 

GCコースへの申込方法

 申込時に必要な提出書類 4点

1. GCコースの申込書
2. 合格した大学院に提出したエッセイ
3. IELTSのスコアレポートのコピー
4. 申込時の試験料10,800円(振込明細のコピーでも可)

 

GCコースを受けるにあたり、「Writing」と「Speaking」のテストを受ける必要があります。WritingはIELTSのTask2の問題を45分で解き、Speakingは提出したエッセイにそって大学院で勉強したいことについて講師と話します。

 

2. 学習したアカデミック英語

① リーディング

「Skim」と「Scan」

僕は、IELTSのReadingでは文章を頭から一気に読んでいきますので、「Skim」「Scan」はあまり使いません。しかし、beoの授業中に20ページくらいの文章の要約を10分くらいでする課題があり、さすがに順番にすべて読むだけの時間はありませんでした。短時間で文章全体を理解するためには、各パラグラフの「First Sentence」だけを読み、文章のタイトルと関係のあるパラグラフだけを読む必要があります。

② ライティング

 アカデミックとIELTSの違い

大学院レベルのライティングでは、IELTSとは異なり、より具体的に書くことが求められます。IELTSの書き出しにはよく「Recent days」や「Nowadays」などの語彙を使用する解答例が多いですが、具体的にいつなのかがわかりません。アカデミック英語では「Over the 3 years」のように具体的な数字を入れて書きます。

 前提知識のない読み手にも理解できる論理構造

僕が書いたエッセイの一部分を抜粋します。

If they bring up their employees properly, there would be great possibility of contribution to their business. In this way, not only the treatment of current workers, but also new job opportunities is predicted to increase because they can afford to pay for extra money.

会社が適切に従業員を教育すれば、会社の業績に貢献する可能性が高くなる。これにより会社の資金に余裕ができるため、現在の従業員だけでなく新規雇用も増えることが予測される。

「適切に従業員を育成することができれば、その社員の働きが会社の利益につながり、業績向上にともなって新しい雇用も増える」という流れを書いたつもりでした。しかし、従業員の育成がどのように会社の利益につながり、それがどのようにして雇用につながるのかという具体例が書いていないため、一般論になっていました。この場合、「営業マンに市場・競合分析の研修を受講させることで、学習した知識をもとに既存市場の受注拡大を実現させる。次に新規市場進出への人員投入のため、拡大した受注分の利益を雇用創出に利用する」というように、誰が読んでも理解できるように書く必要がありました。

 アカデミックレベルで使用されるフレーズを使う

会社間の競合を英語で表す場合、「business competition」のようなフレーズは一般的でなく、「business environment」「business market」を使用するそうです。単純に日本語を英語に変換するのではなく、実際にアカデミックレベルで使われる語彙であるのかどうかを調べる必要があります。Googleで「define: ◯◯」と検索して変換候補に出て来ればだいたい使えるそうです。

 エッセイで一番重要なのは自分の意見

エッセイを書くときにトピックについてのデータや関連する文献の調査をしますが、既存の論文や著者の意見をもとに書くと参考文献の紹介になってしまうことがあります。自分の意見の根拠として参考文献を使用しますので、参考文献をもとにエッセイを書くのではなく、自分の意見を補足するために参考文献を使用することは忘れてはいけないです。

 イントロの書き方:「Vague」「General」「Specific」の違い

基本的なイントロダクションの書き方は「Topic」→「Focus」→「Instruction」の順番で書きます。トピックの背景を述べ、より具体的な事柄に絞り、最後にエッセイで何を論じるのかを説明します。大学院のレベルでは、IELTSのような曖昧な表現や書き方はせず、すべて具体的に書きます。

僕が実際に提出したエッセイで説明します。テーマは「資本主義と社会主義の違い」です。

▼ Vague
There are some differences between capitalism and socialism.

▼ General
Capitalism and socialism are two political approaches that differ in a number of perspectives.

▼ Specific
Capitalism and socialism are different in economic perspectives.

「Vague」の文章は「資本主義と社会主義はいくつかの違いがある」という意味になります。IELTSの文章だと問題ないですが、アカデミックの観点では「いくつか」とはどのくらいなのかがわかりませんので、この書き方ではダメです。

「General」の文章は「資本主義と社会主義は2つの政治的手法であり、多くの観点で異なる」となります。さきほどの「some」は人によってどのくらいかの程度が変わりますが、「a number of」は「多くの」という意味で固定されますので、アカデミックとして使われます。この「General」の書き方をイントロの最初の文で使用します。

「Specific」の文章は「資本主義と社会主義は経済的観点で異なる」という意味です。トピックをさらに絞り、「経済的観点」という詳細なことを説明しています。イントロで使用する場合は「General」→「Specific」(「Topic」→「Focus」)の順番にすることで、「資本主義と社会主義は多くの観点で異なる」→「経済的観点で異なる」という感じに理解しやすくなります。

最後にエッセイで何をするのかを述べます(「Instruction」)。「This essay will compare the capitalism and socialism, focusing on 〇〇 and 〇〇」のように、資本主義と社会主義を 〇〇 と〇〇に焦点を当てて比較しますという形で締めます。

基本的にイントロにボリュームは持たせません。簡潔にわかりやすくがポイントです。

③ スピーキング

1. General Intro(Background):トピックの背景
2. Objective:プレゼンの客観的意義
3. Summary(Outline):リサーチ結果の発表
4. Evaluation:リサーチ結果の評価

 

イントロでトピックの一般的な背景や事柄について述べ、それが社会に対してどのような役割を果たしていくのかという意義を説明します。この点は日本のプレゼンとは異なるところです。プレゼンのトピックに意義がなければそもそもリサーチする必要もないですし、発表する意味もないですからね。また、このプレゼンでトピックについて何をするのかも説明する必要があります。リサーチしたデータを単純に評価するのか、関連するデータと比較するのかなどです。

そして、リサーチ結果を発表し、データに対して評価をします。ここでの評価には「Limitation」というそのリサーチ特有の条件も説明します。例えば東京だけで得られたデータを一般化してしまう場合、あくまでもそのリサーチ結果は東京だけに限定されてしまいますので他の関東の都市に適用することはできません。リサーチ対象の年齢、性別、年収、地域など色々な条件がありますので、すべて記載する必要があります。

 

3. 大学院レベルのリサーチ手法

Plagiarism と Reference

Plagiarismは盗作、Referenceは引用を意味します。アメリカやイギリスの大学では日本よりもずっと論文の盗作には厳しく、参考文献のルールも細かいです。

 引用のルール

1. 引用元の文章はパラフレーズして語順も変更する
2. 引用元の文章をそのまま使用する場合は「” “(ダブルクォーテーション)」で囲む
3. 引用元の著者名(組織名)と出版年を文章中に明記する
4. 引用率は文章全体の「30%以内」におさめる

 

例を下に書きます。

引用元の文章

A second environmental effect is that the flow paths of both air and water are turned consistently in a sideward direction because of the Earth’s rotation. Flows in the northern hemisphere are turned toward the right and in the southern hemisphere toward the left. This phenomenon is called the Coriolis effect.

written by ABC (2008)

 

Plagiarism(盗作)

A second environmental impact is that the flow paths of both air and water are always turned in a sideward direction because of the Earth’s rotation. In the northern hemisphere flows are turned right and in the southern hemisphere toward the left. This phenomenon is called the Coriolis effect.

※赤線は引用元の文章とまったく同じ単語です。

著者名と発行年を記載していないこと、パラフレーズしてないこと、語順も同じであるので完全に盗作です。文章中の単語だけを別のものに変換しても、語順が同じであれば盗作です。

引用元の文章をきちんと理解すれば自分の言葉で説明できますので、語順が同じになることはありません。

<問題なし>

Second, ABC (2008) note that the rotation affects the flow of air and water, turning it toward the right in the northern and toward the left in the southern hemisphere (ABC, 2008).

※「ABC (2008)」はどちらか一箇所に記載

この文章は著者名の記載、パラフレーズ、語順の変更の点で条件を満たしているので盗作ではありません。

パラフレーズに関して、「rotation」や「hemisphere」などの専門用語は対象には入りませんので、このまま使用して大丈夫です。

また、beoで学習した参考文献の引用方法については、アメリカで必要な「APAスタイル」とは異なりましたので記載は省略します。

 

効率的な参考文献の読み方

①「Abstract」と「Introduction」で判断する

Research Question は筆者が研究をする目的です。この目的が自分のと異なっていたら、この段階で次の文献を探したほうがよいです。だいたいの文献では「The aim of this paper ~」「In this paper, we analyze the possibility of ~」のような文章が「Abstract」か「Introduction」に書かれてますので、見つけるのは比較的簡単です。

②「Conclusion」で筆者の意見を見つける

Conclusionではまず、その論文の要約が書かれ、その後に筆者のResearch Questionに対する結論が書いてあります。基本的に結論に至るには「Premise(前提)」⇒「Research Question(研究目的)」⇒「Conclusion(結論)」となります。この「Premise」に関しては、「Abstract」や「Introduction」の「There are various arguments for ~」のような形で前提となる議論が展開されていたり、「Result+Discussion」という実際の実験結果の考察段階で書かれていることもあります。

③ 筆者の結論をどのように自分のResearch Questionにつなげるのか

Conclusionで筆者の結論を見たら、それがどうやって自分のResearch Questionに結びつけるのかを考えます。無理やり結びつける必要はないです。無理やり完成させても、読み手には理解することは難しいです。その場合は次の文献を探すのがよいです。

あと講師からアドバイスされたことですが、Premise(前提)が違っていてConclusionが同じ場合、確実性の高いConclusionとなるそうです。これは少し難しいかもしれないですけど、前提が違った場合にいちいち結論が変わってたら説得力がないですよね。

1500/3000 wordsの論文作成とプレゼン

Lecture/Seminarで学んだことをもとに決められたトピックから1つ選択し、1500 wordsのエッセイの作成とプレゼンの課題が1つ、また大学院での専攻分野をもとに自分でトピックを決定し、3000 wordsのエッセイ作成とプレゼンの課題が1つありました。

参考文献のリサーチから始め、1つのエッセイを完成させます。イントロやボディの書き方であったり、プレゼンについても講師からフィードバックをもらって修正をします。プレゼンについては10分で発表し、質疑が5分あります。

このリサーチと論文作成、プレゼンを経験したことが後のアメリカ大学院で大きく活きることになりました。

 

4. 受講生について

 受講生の人数とレベル

2016年のGCコースTerm2は6人の受講生(男性2人、女性4人)+4人の講師(イギリス人3人、アメリカ人1人)で始まりました。2015年の同じコースは受講生6人(男性4人、女性2人)、2012年は受講生4人全員女性だったみたいです。今回は受講生が6人ですので、基本的に2人1組のペアでテキストの問題だったり、トピックについてのディスカッションをします。そのあとペアの内の1人が全体に意見を言っていく感じです。

また、講師がこれは何?と受講生に意見を求めくることも多いので、積極的に発言する姿勢が大事だと思います。正直、最初の授業は周りを気にしすぎてあまり積極的に話すのをためらってましたが、休み時間とかに生徒同士で色んな話をして仲良くなるので、今では思ったことは比較的話してるかなと思ってます。

今回の受講生はほぼ全員がIELTSのOverall6.5をクリアしてますので、一定のレベルは保障されていると感じました。

 受講生同士での懇親

1週目では初対面ということもあり気を使うことが多かったのですが、年齢が近いこともあって2週目ではフランクな関係になってきました。お昼休憩ではみんなでコンビニに行ったり、テラスやピザ屋さんで昼食を食べたりしました。

また、金曜日の授業後に何人かでハブに飲みに行きましたし、3週目にはクラスメイト全員での飲み会もありました。授業中と授業後でもお互いに意見を交換したり、刺激しあったりで良い関係でした。

 

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